子どもたちが考える「住みたいまち」とは?【ヨコラボレポート vol.2】

よこはま共創コンソーシアムでは2023年10月30日~11月4日、横浜市の新たな公民連携の発信・対話の場として「ヨコラボ 2023(YOKOHAMA Co-lab.2023)」を開催しました。

「ヨコラボ 2023(YOKOHAMA Co-lab.2023)」は、複雑化・多様化する社会課題や地域課題の解決に向け、市民活動団体やNPO法人、企業などの多様な主体と行政との協働・共創の取組をさらに推進していくため、新たな公民連携の発信・対話の場を設けることも目的としています。

最終日である2023年11月4日(土)は、「よこはまの未来の作戦会議」、「よこはまの未来の実践会議」、「よこはまミライの『輪郭』アイディア会議」の3つのワークショップを開催しました。

本記事では、「よこはまの未来の作戦会議」と「よこはまの未来の実践会議」の様子をレポートします。

「ヨコラボ 2023(YOKOHAMA Co-lab.2023)」開催概要

日時:2023年10月30日(月)〜11月4日(土)
場所:横浜市役所アトリウム(11月4日はパシフィコ横浜アネックスホールにて開催)
主催:政策局共創推進課、市民局市民協働推進課、よこはま共創コンソーシアム、横浜市市民協働推進センター

第1部「よこはまの未来の作戦会議」

  • 前半「はまっ子未来カンパニープロジェクト」参加校の子どもたちによる活動紹介
  • 後半 「大人になった時にどういう横浜になっていたらいいか」をテーマに、参加する子どもたちと企業や活動団体などとの対話ワークショップ

前半:「はまっ子未来カンパニープロジェクト」活動紹介

第1部の前半は、「はまっ子未来カンパニープロジェクト」参加校の子どもたちによる活動紹介が行われました。

「はまっ子未来カンパニープロジェクト」は、学校と地域や企業等の外部機関が連携・協働し、社会や地域の課題を児童生徒が主体的に考え、解決する取組を通して、「自分づくり教育(キャリア教育)」を推進し、児童生徒の望ましい勤労観・職業観や、地域貢献や社会参画の意識を育むことを目的としています。

今回は、このプロジェクトに参加する8校の児童たちが、自分たちの活動を発表しました。

なぜプロジェクトに参画したのか、何をこの活動で学んだのか、発表を通して来場者に何を伝えたいのか。それぞれの想いを胸に発表に臨みました。

市場小学校(4年生)
「ゴミのペットボトルがエコバッグに大変身!みんなできれいな町を作ろう!」

連携先:株式会社Solar Crew

まちのゴミを集めてエコバッグを作成し、地域の方々に配布します。エコバックを通して地域のゴミ問題に着目してもらい、地域に住む人々の意識が変わることで、「ゴミを捨てにくいまちづくり」を目指します。

小机小学校(6年生)
「小机まちプロジェクト~パンの商品開発を通して、まち自慢~」

連携先:ときわや(常盤豊隆、常盤明子)

小机のまちを意識し、「実現可能かつ持続可能か」「人気がでるか」など多面的な視点からの情報収集・分類整理を行い、パンの商品開発を行います。商品販売やPR活動にも取り組みました。

みなとみらい本町小学校(5年生)
「知らせよう!伝えよう!横浜の魅力『高島水際線公園』~今までの公園、そしてこれからの公園へ・・・~」

連携先:日本釣振興会 事務局 次長 吉田生也、Kアリーナ(予定)

身近な海や公園の整備・開発を行なっている法人や企業の方とのかかわりを通して、様々な人たちが、誰もが憩える公園にするためによりよい環境をつくっていることに気付き、自分たちにもできる活動を考え、共に愛着をもって環境づくりに取り組むことを目指しています。

桜岡小学校(4年生)
「歯科技工士の仕事を知り、身近な人ひとに広めよう」

連携先:株式会社コアデンタルラボ横浜 片山和将

地域の歯科技工士の方に出張授業をしていただき、人の歯についてや歯科技工士の仕事について、お話を伺いました。「歯科技工士という仕事をより多くの人に広めてほしい」というメッセージをいただき、健康な歯を保つ前にできることや、よりわかりやすく歯科技工士の仕事について伝えるための工夫を考えています。

杉田小学校(6年生)
「SDGs万博~シトラスリボンを広めよう~」

連携先:シトラスリボンfrom横浜(青木美佳)、石鹸づくり(村野美和子)、りんごプロジェクト(佐藤聖一、古市理代、佐伯美華)

コロナ渦での差別や偏見をなくす運動から転じ、学校・職場・地域が連携してあたたかいまちづくりを推奨する活動です。

鶴見小学校(5年生)
「STG’s~持続可能な鶴見川を目指して~」

連携先:鶴見川流域ネットワーキング(小林)、イラストレーター(本田)、つるみ・ちゅらうみサマースクール、CIAL鶴見(小林)、鶴見銀座商店街ベルロード(塩田)、ナイス株式会社(宮川)ダンサーAMI(佐藤)

鶴見川は、ゴミが多く捨てられ汚染が問題になっています。しかし鶴見川には多くの生物が存在しています。その生き物たちの魅力を多くの人に人に伝えゴミ問題を解決するために鶴見川水族館=ツルスイを開催しました。

根岸中学校(2,3年生)
「根岸中の伝統エイサー エイサーのユニホーム開発プロジェクト」

連携先:株式会社金港スポーツ(石田倫哉)

例年体育祭で披露している「エイサー」で着用するユニホームを、地域企業と連携し、商品開発と販売会を行いました。販売での収益は沖縄の平和維持活動に寄付します。中学校を中心に、生徒・親・先生・企業が繋がり、修学旅行先である沖縄の人々ともつながる、伝統の継承・創造、社会貢献を目標としたプロジェクトです。

六浦小学校(6年生)
①「6-1花鳥風月の森スマイルプロジェクト」②「花鳥風月池づくりプロジェクト」

連携先:①石井造園株式会社 ②石井造園株式会社、元ペンキ職人 本校保護者(横川)

①卒業しても集える場所、東屋を造るプロジェクトです。
②池づくりにあたるまでの過程や活動風景、今後の展開についてを発表しました。

後半:「大人になった時にどういう横浜になっていたらいいか」対話ワークショップ

後半は、「大人になった時にどういう横浜になっていたらいいか」をテーマに、参加する子どもたちと企業や活動団体などとの対話のワークショップが行われました。

「環境」と「ものづくり」の2つの軸を元に、子どもと大人とで一緒に横浜のありたい未来を話します。

各テーブルでは、以下のような意見が出ました。

環境

  • 川や道の端、ベンチの下など見えないところににゴミが捨てられている。住みやすいまちにするために、ゴミを減らしたい
  • まちの中に自然が少ない。自ら環境を学び、まちの中に既にある自然を大切にする
  • 「ただいま」「おかえり」を言い合えるまち

ものづくり

  • お互いに挨拶のできる、コミュニケーションが豊かなまちにしたい
  • 思いっきり遊べる公園や本屋さんや図書館、おしゃれなカフェのあるまちで暮らしたい
  • 平和や環境問題に関して一緒に考える場所を作る

第2部「よこはまの未来の実践会議」

第2部の「よこはまの未来の実践会議」では、鶴見・金沢・瀬谷・青葉の4つのエリアでの活動している子ども・若者を中心とした、今後の地域活動の持続可能性を語るワークショップが行われました

まず最初は、各地域で取り組んでいる活動発表です。

  • 金沢区:六浦小学校「はまみらいアンバサダー」
  • 鶴見区:東高校、鶴見大学付属中学校・高等学校
  • 青葉区:あおばコミュニティ・テラス
  • 瀬谷区:上瀬谷小学校、セヤミツラボ

次に、世代ごと3グループに分かれて「地域の“つながり”について考える」をワークショップを行いました。

小・中学生、高校・専門・大学生、大人で分かれてそれぞれの視点から地域の理想的なあり方やまちづくりに求めることについてなど意見を出し合いました。

最後はGood Job!センター香芝のセンター長である森下静香さんが登壇し、まちづくりや地域貢献へのレクチャーが行われました。

次回の記事では、第3部のワークショップ「よこはまの未来の「輪郭」アイディア会議」でのレポートをお届けします。

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