イベント「共創ダイアログ」【レポート】

よこはま共創コンソーシアムでは2023年10月5日、横浜市政策局共創推進室との共催により「共創ダイアログ」を実施しました。

「共創ダイアログ」とは、それぞれのフィールドで課題解決に取り組む行政、NPO、公益団体、企業など、様々なセクターが集い、 いま横浜が抱える課題について、対話を通じて「自分にできること」を考えるイベントです。 参加者は、課題提供者から提起された課題について考え、話しあい、アイデアを出しあう経験を通して、 明日のYOKOHAMAをひらく当事者としての自覚を芽生えさせていきます。 また、出展者相互の交流によって、団体や立場の垣根を越えたよりダイナミックな活動の広がりを促していきます。

共創ダイアログ会場の様子

「共創ダイアログ」開催概要

日時:2023年10月5日 15:00-18:00
場所:横浜市役所アトリウム(市庁舎1階)
アクセス:みなとみらい線「馬車道駅」1c出口 直結 / JR「桜木町駅」新南口(市役所口)徒歩3分 / 地下鉄「桜木町駅」「1口」から徒歩3分
主催:政策局共創推進室・よこはま共創コンソーシアム

プログラム

  1. オープニングセッション
  2. ダイアログ①
  3. ダイアログ②
  4. ダイアログ③
  5. フリー交流タイム
  6. クロージングセッション
総合司会:生明辰也氏(フリーアナウンサー)

ダイアログのテーマと課題提供団体

官民連携による共創機会の創出を希望している市役所各局やNPOが課題を持ち寄り、10のテーマでダイアログ(対話)を実施しました。

認定NPO法人 エンパワメントかながわ

テーマ:デートDV(婚姻関係にない男女間での暴力)や子どもへの虐待、性暴力など、弱い立場にある人への暴力防止

認定NPO法人 スローレーベル

テーマ:芸術活動を通じた共同参画社会の実現と、障害者の観劇・スポーツ観戦・イベント参加時のアクセシビリティの改善

NPO法人 日本補助犬情報センター

テーマ:補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬)についての社会的理解の促進と、補助犬利用者と補助券が暮らしやすい社会の実現

NPO法人 KUSC

テーマ:神奈川大学サッカー部による竹山団地再生プロジェクト。農・福・スポーツ連携による、地域循環経済の実現

まちなか biz あおば


テーマ:バーチャルオフィス事業による起業家支援と、会員間連携によるビジネスを通じた地域課題の解決

横浜グリッツ(プロアイスホッケーチーム)

テーマ:デュアルキャリアによるプロスポーツの成立の可能性向上と、スポーツによる地域活性

横浜市健康福祉局こころの健康相談センター

テーマ:企業内や地域におけるメンタルヘルスの増進とこころの健康に関する知識の普及・啓発。自殺予防、依存症対策など

横浜市市民局地域活動推進課

テーマ:自治会町内会のDX推進による新しい地域活動スタイルの模索

横浜市総務局地域防災課/消防局予防課

テーマ:防災・危機管理意識の啓発、特に若い世代に対する防災啓発の取り組みについて

横浜市教育委員会小中学校企画課

テーマ:「はまっ子未来カンパニープロジェクト」を通じた、子どものキャリア教育、自分づくりお教育の推進

ダイアログ参加者の声

各ダイアログでは、多種多様な議論が行われました。参加者の声として、その一部をご紹介します。

「自治会・町内会の加入者が年々減っている原因の一つに、自治会の運営の中心を担う役員がいないからという理由があります。活動のために、決まった場所と日時にみんなが集まることは現代の社会人にとっては難しいことです。自治会にDXを導入することで、時間的制約から解放されるため、活動が活性化されていくのではないでしょうか」(横浜市市民局地域活動推進課とのダイアログ参加者)

「障がいのあるひととそうではない人の線引きがあるのは、我々がこうして当たり前に暮らしている姿を「普通」とラベル付けしているからだと考えます。つまり、我々が勝手につけたラベルや線引きが、「障がいがある」という概念を生み出しているということです。障がいの有無に限らず、なんらかの線引きとか格差が生まれることは日常的にあります。それに気づいてもらうために、多様な人が集まっているこのような場で、「障がいがある人」をテーマとして取り上げて、それに触れるきっかけを作ることには意味があると考えます」(認定NPO法人 スローレーベルとのダイアログ参加者)

「暴力を受けているの被害者の中には、自己肯定感が低く、思ったことを言い出せない子供が多くいます。そのため、被害を受けていても、自分に自信がなく周囲に相談ができないのです。彼らには、『権利』を教える必要があります。『暴力を受けずに生きていく権利』です。被害者に非があるわけではないのです」(認定NPO法人 エンパワメントかながわ モデレーター)

「補助犬がいることで入店や来場を拒否される事例は多く、障がいを持つ方々はショックを受けています。補助犬が当たり前に存在する社会には、ほど遠いのが現状です。しかし、この話を若い子たちにすると『拒否されるの!?』と驚いた様子でした。彼らからしたら『受け入れる』という概念が当たり前なのかもしれません」(NPO法人 日本補助犬情報センター モデレーター)

共創ダイアログ実施の様子

よこはま共創コンソーシアムでは、引き続き横浜市内の多様な共創と連携を推進してまいります。

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